性感染症(性病)について

診療内容

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【性感染症(性病)とは…】

性行為を介して感染が生じる感染症のことです。
性感染症は10種類以上ありますが、中でも婦人科的に頻度の多いものを紹介します。
不妊症や子宮外妊娠に関係するものもあります。
しかしながら比較的簡単に治るものも多いです。
怖くて婦人科を受診できないという話もよく聞きますが、診察や検査にはほとんど痛みはありません。
簡単に治るものが多いですから、不安があるなら受診していただくようお勧めします。

 

【クラミジア】

すべての性感染症の中で最も多いのがクラミジアです。
感染していても自覚症状がないことが多く、知らないあいだに病気が進行したりパートナーに感染を広げてしまうことが多いです。
クラミジアが進行すると卵管にまで炎症が及び子宮外妊娠や不妊症のリスクが高くなるので女性にとっては一番恐ろしい性感染症と言えるでしょう。

クラミジアは、感染(性交渉)から1-2週間で発症することが多いです。
自覚症状を伴わないことも多いですが、おりものの増加、不正出血、下腹痛、性交痛をきたすこともあります。

クラミジアは非常に怖い性感染症です。
しかし、きちんと内服治療すれば比較的簡単に治ります。
きちんと治療すれば必ず治りますので、不安があるようなら勇気を出して受診してくださいね。

検査費用はおよそ2200円(3割負担の場合)です。

 

【淋病】

淋菌感染症は、クラミジアと並んで多くみられる感染症です。
1回の性行為による感染率は30%程度と考えられ非常に感染率が高いです。
女性の場合はおりものが増えることもありますが自覚症状がないことも多いため、クラミジアと同様に早めの検査が必要です。
男性では尿道炎を呈することが多いです。
淋菌感染症の治療にも抗生物質を使用しますが耐性菌が急激に増えています。
しかし今のところ、注射による治療では1回の治療でほぼ100%の治癒が期待できます。

検査費用は、およそ2200円(3割負担の場合)です。

 

【性器ヘルペス】

ヘルペスウイルスが原因で起こる感染症です。
初感染の場合、性的接触から2-10日間の潜伏期間を経て発症します。
潰瘍や水疱が多発し、歩けないほどの強い痛みや高熱を伴うこともあります。
治療により1-2週間程度で治ることが多いです。
再発の場合、比較的症状は軽く数個程度の潰瘍や水疱を形成することが多いです。
排尿時にしみるような痛みを訴えられることが多いです。
内服と外用薬とで数日程度で改善することが多いですが、早期に治療を開始しないと十分な効果が得られません。

特別な検査なしに問診と内診とで診断できることが多いです。
診察費用は処方箋込みで、およそ1100円(3割負担の場合)です。別途薬局での支払いが必要です。

 

【尖圭コンジローマ】

ヒトパピローマウイルス(低リスク型HPV)による感染症です。
外陰部や膣内、子宮頚部、肛門付近などに好発します。
”カリフラワー状“などと表現される特徴的なできものです。

発生部位や大きさなどによって治療法は違います。
外用薬や外科的切除、レーザー治療などがあります。
治療しても、3ヶ月以内に25%程度は再発しますので引き続き経過観察が必要です。

診察費用は処方箋込みでおよそ1100円(3割負担の場合)です。別途薬局での支払いもあります。

 

【カンジダ外陰膣炎】

女性には非常に多い感染症で、性行為とは無関係に発症することも多いです。
酒粕状、ヨーグルト状の特徴的なおりものが増え、外陰部や膣に炎症を伴って強いかゆみとおりものの増加を自覚することが多いです。
見ただけでカンジダと診断できることもありますし検査してカンジダが判明することもあります。
膣坐薬と外用薬とを併用することで比較的容易に治癒します。
しかしながら再発を繰り返すことも多いですから何度か通院していただき治療を繰り返すこともあります。

診察費用は処方箋込みで、およそ2000円(3割負担の場合)です。別途薬局での支払いもあります。

 

【トリコモナス症】

膣や子宮頚部、膀胱などに感染する感染症です。
他の性感染症に比べて感染者の年齢層が高めで、中高年女性にも見受けられます。
自覚症状を伴わないことも多いですが、においの強いおりものの増加や外陰部のかゆみをきたすことがあります。
10日間の内服治療で治癒することが多いです。
パートナーの検査や治療とともに、治癒したかどうかの確認が必要です。